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富田屋の珈琲新聞

技の伝承今むかし

第237号
2022.01.01発刊
カテゴリー
学び

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。
お陰様で2021年は今までで最もご注文の多かった一年でした。ご愛顧いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
来月の2月には開業20周年となります。
今年も一年、美味しいコーヒーをお届けできますよう、頑張ってまいります。バームクーヘンのように21年目の美味しい歴史を薄くでも塗り重ねて行けたらと思います。

さて、昨年から焙煎工房移転のために1855年に建てられた蔵の改修工事をしております。

今は外の土壁を左官屋さんが塗っています。土壁は3cm以上一度に塗ると剥がれて来やすいので、何回かに分けて、塗って乾かして塗って乾かしてを繰り返すそうです。そして、乾かす時に土が凍ってしまうと土が盛り上がってしまうので凍るのは避けないといけません。ですので、夜は投光器を付けて少しでも温めて凍らないようにしています。夏だと乾き過ぎていけないし、雨も良くないし、土壁作りは本当に大変です。昔は1年も2年もかけて作っていたそうです。この蔵は2ヶ月くらいかけて壁の補修が行われると思います。2ヶ月でも長い時間だと思っていましたが、その比では無いですね。

蔵は左官工事がメインとも言われているほど大事だそうです。先日、左官屋さんと話す機会があり、とても驚いて聞いていました。左官屋さんは恐らく40代なのですが、若い頃、師匠に分からない事を質問すると、何も答えてくれなかったそうです。これは質問の内容が余りにも分かりきった内容だったため答えてくれないということでした。質問の内容が高度になってくると答えてくれたそうです。

師匠が言葉で教えてくれないので、師匠の仕事しているのを見て学ぼうとすると「何を見てるんや!」と怒られてしまったそうです。今では考えられない事だと仰っていました。返って仕事に支障をきたしてしまいますね。そして、奈良の職人は隠す習慣が強かったということです。当時は師匠が帰られた後に掃除や片付けを済ませてから、師匠の塗った壁をじっくり見てノートに書き貯めたそうです。「技は見て盗め」とはよく聞きますが、見るのもダメというのには驚きました。今はそんな事をしては弟子は付いて来ないでしょうし、弟子の成長も遅いのではないでしょうか?

今ではいろんな分野で情報が開示されるようになり、とてもいい時代になりました。こんなオープンな時代だからこそ、今年はコーヒーのカッピングを一年かけて勉強したいと思っています。カッピングとはワインで言うところのテイスティングに該当するのですが、コーヒー豆の良し悪しを味見して総合的に評価することを指します。これまできちんと学んだ事がなかったので今年はじっくりカッピングを深掘りしようと目標を立てました。それこそ、先生は年上でも年下でも気にしないのできちっと教えてくれる人を探して取り組みたいです。

1年間、テーマを決めて何かに取り組むのは誰かが言っていたことで、いいなと感じたので真似してみます。1年という期限付きなら多少難しいことでも頑張れるし、それが楽しければもっと続けることが出来る。そして、1年終わったとしたら、次の1年間はまた別の事に気軽に取り組めます。ちょっとわくわくしますね。

今は45歳なのでチャレンジできることはせいぜい40個ぐらいでしょうか。バームクーヘンならあと40層も重ねることが出来ます。ギネス記録かも知れません(笑)少しずつでもどこかが成長出来てお客様に還元出来たらと思います。

蔵の改修工事

土壁と並行して建物の中の間仕切りや棚、2階の厨房などに取り掛かると思われます。いろいろ考えること、決めることがあり、大変です。これまでの工事では想定以上の大きな傷みや変更がなく助かってます。残り2ヶ月。関わってくれている大工さんや職人さんの怪我などないように祈っています。

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